心を許しきっていたパートナーから裏切られたときのダメージは、計り知れません。しばらくしてその傷が癒えたと思っていても、再び新たな関係をスタートすると、昔の傷が完全に癒えていなかったり臆病になってしまったりする自分に気がつきます。
アドラー心理学の視点
どうしたら、自分の大切な人を再び信じられるようになれるのか。アドラー心理学の視点から、岸見一郎先生に解説してもらいます。
好きになった人と初めて付き合ったときに、相手を信じることができないということはないでしょう。両親の不幸な結婚生活を見て育ったために、恋愛も結婚もしないと決めている人がいるかもしれません。
しかし、そんな人でも思いがけず恋に落ちると「誰も好きにならないでおこう」という決心などすっかり忘れて恋愛に夢中になるでしょうし、不和になったり別れたりすることは考えもしないでしょう。
恋愛というのは不合理なもの
付き合っているあいだにちょっとしたことで諍いになったり、そうならなくても隙間風が吹きはじめ、ついに別れるということを経験すると、もう誰も好きになるまいと決心します。自分自身が経験した場合のショックはいっそう大きく、2度と人を好きになるまいと決心するのです。
しかし、それでもまた新しい人と恋愛をします。恋愛というのは不合理なものなので、痛い目に遭いたくなければ2度と恋愛をしなければいいと思っていても、実際にはまた好きな人が現れると気持ちを抑えることはできません。
相手を素直に心から信じることができない
初めての恋愛のときのようにアクセル全開ではなく、慎重になっていていつでもブレーキを踏もうと考えています。また前のときと同じことが起きて傷つくかもしれないと思うと、相手を素直に心から信じることができないのです。
なぜ相手を素直に信じられないのか
しかし今付き合っている人は、別れた人と同じ人ではありません。ですから同じことが起こるとは限らないのに、なぜ相手を素直に信じられず、同様のことが起きるかもしれないと恐れるのか。
根拠がないときこそ信じる
なぜ、相手を心から信じられないのか。それにはわけがあります。
ちょうどサーカスで綱渡りをする人が、転落したときに致命的な怪我をしないよう下に網を張っておくように、相手を信じないほうが恋愛がうまくいかなくなったときにショックを軽減できると考えているのです。
「この人も前に付き合っていた人と同じことをするかもしれない」と思ったら、その兆候が見えてきます。付き合い始めた頃は頻繁にメールや電話があったのに、その頻度が減ったということが気になりはじめるのです。
被害妄想の無限ループ
自信がある人であればそんなことは少しも気にならないでしょうが、そうでない人は以前ほど自分への関心がなくなったので連絡が間遠になったと思い、さらにはライバルがいるのかもしれないと疑って、相手に問い詰めます。
さらに相手が否定しても「嘘をついているでしょう」という言い方をして追い詰めます。その結果、相手が離れていけば「こうなるとわかっていた」「いつも同じだ」と思うのです。
初めから信じてはいなかった
「あなたのことを信じていたのに」という人は、実は、初めから信じてはいなかったのです。どんなときも、いささかも疑うことなく信じる人がいれば、その人を裏切り続けることはできません。
相手を心から信じても、それをいいことに裏切る人がいないとはいえませんが、そうした人は関係をよくするためにどんな努力をしてもいずれ離れていくでしょう。しかし、この人との恋愛を成就させたいと思うのであれば、相手を信じることから始めるしかありません。
最後に
いつまでも相手を疑い続けていたら、大切な人を逃してしまうかもしれませんよ。
クーリエ・ジャポン
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