コロナ禍の「縁切り寺」に密着 悩み深い時代…参拝者は

縁切り寺

燃えて灰になる人の形をした赤い紙。

書かれているのは、縁を切りたい悩み。

愛知・愛西市にある大法寺は、縁切り寺として信仰されている。

創建は、およそ470年前。

いにしえより、多くの人の悩みを受け入れてきたが…。

大法寺・長谷雄蓮華住職「コロナ禍になってから、(参拝客が)倍増しました。不安感が増すのでしょう」

製造業(57)「知り合いのお年寄りが感染して亡くなった。少しでも早く、前のような生活に戻りたい」

2020年の夏、大きい病気にかかったという、40代の女性がやってきた。

主婦(40代)「治療中なんですけど、完治したいという思いで」

願うのは、病気との縁切り。

治療の副作用や、コロナの感染への不安など、切りたい縁を具体的に書く。

1枚1枚、思いを込めて、悪い縁を灰にする。

主婦(40代)「灰が燃える姿を見ていくと、病と別れることができるなと思った。家族みんなで元気に旅行に行ったり、楽しく生活したい」

くくりつけられた多くの絵馬。

病の克服、職場の人間関係などさまざまだが、時代を問わず、多くの人の悩みとなっているのは、男女関係。

主婦(50代)「主人の不倫相手との縁切りを願いに来ました。同じ会社の中で、何年も不倫関係なので、いいかげん別れてほしい」

訪れた27歳の会社員の女性は「元彼に振られたので、縁を切ろうと思ってきました。お互い結婚できたらいいよねと話していた。別れたくなかったですけど…。もう大丈夫だと思ったんですけど、思い出すと悲しくなりますね。」と話した。

女性が書いたのは、別れた恋人への未練。
そして、自分自身の弱さ。

会社員(27)「心のモヤモヤも、全部燃やして消えたみたいな感じ。すべてが救われたような気がしました。今後はいい人とめぐり会えるように頑張ります」

病気、人間関係、そして失った人への未練。

人それぞれにある、切りたい縁。

あなたにも切りたい縁はありますか?

【fnn】

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